2023年からボストン・レッドソックスで大活躍中の吉田正向選手。
吉田選手は4月の序盤は打率も低く適応に苦しみましたが、4月後半からは打ちまくって新人賞もオールスター出場も夢じゃない素晴らしい成績を残しています。
今まで多くの日本人選手がメジャーに挑戦しましたが、一体なぜ吉田選手はここまでメジャー1年目から活躍できるのしょうか?
細かい数字上のデータを元に考察して、吉田選手の大活躍の理由を深掘りしたいと思います!
今やメジャーで大活躍中の吉田選手の成功の理由は何なんでしょうか?
劇的改善!吉田選手の4月序盤とそれ以降の成績比較
それでは開幕から4月19日までの13試合と、4月20日以降の16試合の成績を比べてみましょう!
開幕から4月19日までの13試合 vs 4月20日以降の16試合
打率 .182 vs .403
長打率 .275 vs .730
平均打球速度 85.1mph vs 93.0mph
空振り率 21.5% vs 10..5%
打球角度 -5.1度 vs 5.9度
ハードヒット率 32.6% vs 59.3%
バレル率 1.7% vs 12.7%
となっています。
打率、長打率、平均打球速度が大幅に上昇し、空振り率も半分に低下、打球角度も上がることで強く遠くにボールを飛ばせるようになりました。
打球角度はMLBの平均が12.1度なので、吉田選手は5.9度とそれでも低いですが、4月20以降は驚異的な数の長打を量産しています。
さらにハードヒット率(打球の初速が95マイル以上になる確率)も約2倍に上昇
バレル率(打球速度と打球角度が長打やホームランになりやすい組み合わせになる確率でこれが高ければ長打を打つ傾向になる)に至っては1.7%から12.7%と約7倍に急激に上昇しています。
これらの統計的なデータから、吉田選手は開幕から序盤はメジャーの投手に苦戦をしいられましたが、4月後半からは見事に調整しその結果が数字にもしっかりと現れているのがわかりますね。
なぜ吉田選手は4月末から成績が急上昇した?
それでは一体なぜ吉田選手は4月20日以降に、突然成績が急上昇したのでしょうか?
実は吉田選手とレッドソックスの打撃スタッフとの間に打撃フォームについての試行錯誤があったようです。
打撃フォームで変えたのはスタンスだけ!
MLB.comの記者に吉田選手が話した打撃フォームの改善点は『スタンスを変えただけ』だったそうです。
特にスイングに関してはフォームを変えておらず、スタンスのみを変更したとのこと。具体的には、
吉田選手『スタンスにはこだわっていて、右足を少し後ろで踏み込んでます。そうするとボールがよく見えやすくなります』
このスタンスの変更によってボールをよく見えるようになり、もともとボール球に手を出さない吉田選手の強みが現れたんですね。
このレッドソックス打撃アシスタントチームが提言したスタンス調整が吉田選手の復調のきっかけになったようです。
吉田選手はボールを見極める能力が高い!
このスタンス変更によってボールが見えやすくなった吉田選手は、もともと高かったコンタクト能力を加速させることになります。
実際にそれを裏付ける証拠としては、
・吉田選手の三振率は8.5%で、これはMLB188選手中で4番目に低い数字
・吉田選手がストライクゾーン外のボールにスイングした確率は21.8%で、これはMLB平均の28.4%を大きく下回っている
・吉田選手の空振り率16.0%はMLB平均の24.7%よりもはるかに低い
・吉田選手はストライクゾーン外のボールにスイングした時でも、79.2%の確率でコンタクトしており、これはMLBで4番目に高い
以上のことから、吉田選手は空振りをしにくく、ボール球を振らない。仮にボール球に手を出してもバット当てることができる能力がMLBの猛者たちの中でも優れていることになります。
この数値だけでもかなり優秀ですよね。
スタンスの変更だけでこうも大きな違いが数字に表れてくるんですね…
吉田選手のここまでの海外(アメリカ)の反応・評価は?
それでは実際のところ、吉田選手のここまでの海外の評価はどうなんでしょうか?
レッドソックス一塁手トリストン・カサス選手『彼は出遅れた。誰もが彼が早い時期に苦戦するだろうと予想していたと思う。しかし今、私たちは彼が全力を尽くして自分の仕事をしているのを見ています。そしてご存知の通り、彼が出場すれば打線を引っ張ることができる。』
MLB記者『最初は誰もが吉田に対して9000万ドルは高すぎると考えたが、今の活躍を見たら今は年坊に見合った素晴らしい活躍をしているよ』
『彼をオールスターに出してくれ』
『吉田選手のハイウエストをファンが真似る』
最初こそ苦戦しましたが、今や地元ファンも認めてくれるほどに吉田選手を受け入れてくれているようですね!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
4月後半からは吉田選手の成績はスタンス変更で劇的に改善したようですね。
このまま好調をキープして、ぜひオールスター出場、新人王を取ってほしいですね!
頑張れマッチョマン!
コメント